《MUMEI》

「てかキミたち帰らなくて大丈夫なの?」


安本さんがそう尋ねる。


「大丈夫すよ。
子どもじゃないし。」


「え?
ヤマと恭介はまだ子どもでしょ?」


「ぐ…
うるせ〜よ二十歳ビギナーの癖によ!!」


「ビギナーでも二十歳だも〜ん。」


「くぅ〜!!
二十歳なっても何も変わんね〜なこいつは。」


「…」


僕たちのやりとりに、


ちょっと安本さんは付いてこれないみたいだね。


「明日も朝練あるんだろ?」


「あ〜、
ありますけど何でっすか?」


「いや、
俺は明日参加できないからさ。」


「え?」


練習には毎日顔を出す安本さんが休み?


珍しい。


「何かあるんすか?」


「ん?
明日抽選会に行って来るんだ。」


抽選会?


「あ!!」


「高総体!?」
「高総体!?」
「高総体!?」

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