《MUMEI》 コレが3ケタに入ると、流石のアタシも悩んできた。 だからうなっていたんだけど…。 「あっあのね! 別にキライじゃないのよ、アンタのことは。でもホラ、近くに居過ぎて家族のようになっているというか、何と言うか…」 …なっ何か落ち込んでる? 彼の周囲に、暗雲が見えるんだけど…。 「あぁ、もう分かったよ。オレもハッキリ言わないのが、悪いかなとは思ってたから」 「うん…」 彼は真っ直ぐにアタシを見つめた。 「好きだよ、お前のこと。小さな頃から、ずっと」 どくんっ! 心臓が高鳴った…せいか。 「ごほっ! ぐほっ! がはっ!」 息が詰まった。 「だっ大丈夫か?」 「うっうん…」 告白されてむせるなんて、情けない…。 ムードの欠片も無い…どころか、女の子としての可愛さが無い。 でも彼は心配そうに、アタシの背中を撫でてくれる。 …何で彼はアタシのことが好きなんだろう? アタシは冷めた性格をしている。 けれど彼は優しくて、あたたかい人。 イケメンだし、温和な性格もしているから、人気が高い。 だからアタシと一緒にいると、ヘンな眼で見られやすいのに…。 「も、平気だから」 「そうか?」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |