《MUMEI》

1・3年の多いハンド部の中で、


2年の部員は3人しかいない。


椎名、


千秋、


そしてマネージャーの佑香である。


2年A組。


3人は全員同じクラスである。



























「佑香ぁ。」


「ん?
やっと起きたの椎名くん。」


「まだ眠いけど。
腹減ったから起きた。」


「あたし何も持ってないよ?」


「いらね〜よ。
朝買って来た。」


「じゃあ何?」


「あぁ、
昨日のスコア持ってない?」


「持ってない。
クロさんが持ってるはずだけど。」


「何だ…
見たかったのに…」


「スコアと試合のテープは全部クロさんが持ってるからね。」


「ふ〜ん…」


「あ!!
でも見れるよ!!」


「はぁ?」


「美紀さんのサイトに載ってる。
あたしが書いたのほど詳しくはないけどなんとなくのスコアなら。」


「美紀さん?
クロさんの彼女の?」


「そうそう。
この前一緒にご飯行った時にサイト送ってもらったの。」


「ご飯?
お前美紀さんと仲良かったっけ?」


「え?


うん。


だって試合の時あたしたちの仕事手伝ってくれるし。


この前も美紀さんと理紗さんにご飯連れてってもらった。」


「てめぇ俺らが練習してる間に…」


「だから、


椎名くんたちの練習にクロさんが付き合ってるから美紀さん暇なんだって。


クロさんも遊んであげてって言ってたし。」


「あ…」

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