《MUMEI》 . そんな彼といつも一緒にいれば、 真実がどうであれ、わたしだって同じように見られて当然だ。 清水君だけじゃない。 きっと、他のみんなも、わたしのことをヤリマンだと思っているのだ…。 そう考えると、わたしの気持ちはさらに沈んでいく−−−。 一生懸命携帯と睨み合っている由紀の、その姿を眺めて、 「良かった〜、具合悪くしたとかじゃなくて」 と、晃は安心したように言った。 わたしは晃に、心配しすぎ、とたしなめる。 「アイツはいつもあんな感じでしょ?心配するだけ時間のムダムダ!」 早口に言って、わたしはまた窓の方を見た。 澄み切った空はやっぱりキレイで、 わたしの心とは真逆だな、と自虐的なことを考えていた。 ****** 前へ |次へ |
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