《MUMEI》

『ふーん、子供ねぇ
ま、いいや〜だった
ら夢視が花の分まで
僕を楽しませてくれ
るよね?』


夢視様の身体が、ビ
クッと跳ねた。


『散歩出来る位だか
ら、もう大丈夫だよ
ね?今夜待ってるか
らさ。』


そうして、また不自
然な笑い方をした殿
下は去って行った。


少し離れた場所に待
機していた側近は、
前に気絶した夢視様
を連れて来た男の人
で、僕は殿下に対し
て不信感を募らせた


‡‡‡‡‡


殿下は、夢視達に背
を向けて歩き出すと
途端に激しい憎悪に
顔を歪めた。


ーー許さないーー

たかが、雑草の分際
で、僕の夢視に触れ
るなんて…


夢視には、僕が居る
のに、あんなモノを
大切にするなんて…


ーー邪魔なモノーー

夢視には僕だけで良
いよね?僕だけが君
を愛しているんだか
ら……

そうして、殿下は…
悪意に満ちた顔で笑
った。

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