《MUMEI》

「七生……俺、頑張るからね。」


すぐそうやって二郎は無理するんだ。


「いいんだよ。俺は焦ってないから。掌に二郎の体温が乗っているだけで今は満足だし。」

ついでに俺の第二ボタンくらいまで開襟してくれれば……なんて。
いけねぇ、邪念が。

俺って二郎を前にするとダメなヤツになってく。


「かっこいいね。七生の肩に寄り掛かるとぽかぽかする。」

睫毛がゆっくり落ち、俺をる賛美しながら口角が持ち上がる二郎に俺は熱くなってムラムラするっ。


「もー、君達って本当羨ましいよ……」

きいさんの車内でいちゃついてしまっていた。

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