《MUMEI》 . 廉の、力強い抑揚を聞き、 わたしは、瞬いた。 そして、眉をひそめる。 「…なにに?」 本気で意味がわからなかったので、素直に尋ねる。廉は、決まってるだろ!と怒鳴った。 「オ・レ・に !!だよッ!それ以外なにがあんだ、バカ女!!」 話聞いてねーのかっ!?となじられてしまう。 廉は、わたしの鼻先に人差し指を突き付け、よーく聞け!と前置きを言う。 「俺は未だかつて、オンナから『興味ない』なんて、言われたことなんかないんだ。こんな屈辱、初めてだ」 わたしは廉の指を手で払いながら、あらそう、と簡単な口調で呟く。 . 前へ |次へ |
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