《MUMEI》

思い出すとあの後、結局ちゃんと答えを見つけられないまま飲み会になり、皆で倒れるまで飲んでた。
そのまま、なんとなく過ごしてしまっている。

「えーと、ですね。二郎も七生も全然こっちより先を考えてるから、安心してます。」


「木下さん、放任主義ですか?」

社長が強めに質問してくるので身が縮こまる。


「貴方に言われたくないですね、彼をよく知りもしないくせに憶測だけで軽はずみな発言をしないでください。貴方こそ七生を放任していたじゃないですか。」

美作が社長に盾突くのでハラハラする。


「そう捉えても仕方の無いことかもしれないけど私は親心は誰にも負けないつもりです。」

そうか、社長は親バカなのか……。


「こちらのせいかもしれませんね。
長男の太郎は生れつき体が弱く、入院に手術にで一番手のかからない真ん中の二郎を放任してしまって。酷いことをしました。
七生はそんな二郎を支えてくれていたんだと思います。」

七生の底抜けの明るさに助けられていた。


「いつ、知りましたか?」

まるで事情聴取みたいだ。


「何がしたいんですか。俺の木下君にネチネチネチネチ……のけ者にされて子供みたいにすねている?」

美作、喧嘩腰はやめて。


「こんな無礼な人だとは失望しましたよ……俺のだなんて貴方、木下さんの親や恋人じゃあないんだから。」

あああああ、二人共やめて……!

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