《MUMEI》
マイペース神澤3
隣の神澤を見上げてみた


「ん?」


いい笑顔だな、おい


つーか…


「何で、手を繋ぐんだ?」

「いや?」

「や、別に」


いいけど


「…」


…何故、恋人繋ぎに変える必要があるんだ?


「高橋君は、そういうの抵抗無いんですね」

「まぁ、手を繋ぐくらいは…」


よく女友達とも繋いだし


まぁ、恋人繋ぎじゃなかったけど


「でも、男同士って、普通気持ち悪くないですか?」





わ、忘れてた


黒崎先生に言われるまで、すっかり忘れた


今俺男じゃん!


「高橋君?」

「あ、あぁ。別に気持ち悪くねーぜ」


これは、本当だし


「じゃあ、受けでも平気?」

「いやそこは平気じゃないから!」


これも本当!


んな事されたら女だってバレるし、大体


「俺、神澤をそういう対象として見てねーし!」


嫌なヤツとは思ってないけど、好きとかわかんねーし!


「あ、また妖しい雰囲気になってる!」

「何だと!」


ケンカしてたくせに、こんな時だけ一ノ宮先輩と会長は反応が早かった


それにしても、話がまとまんねー!

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