《MUMEI》
プロジェクトの矛盾
鳳凰寺修治視点


歩の事は、常に気になるが


「今は、こっちだな」


1204号室の前に立ち、チャイムを鳴らす


ピンポーン





出ない


まぁ、真中の今の状況を考えれば、当然だろう


あのネガティブな性格を考えれば、きっと


泣いて、いるのだろう


「しょうが、ないな」


ポケットから、鍵を取り出す


一年一番である俺は、このフロアの五人の面倒をみる責任がある


寮長である、鈴木先輩は多忙の為、この十二階フロア限定で、各学年一番に他の四人の事を任せているのだ


まぁ、その役目を変態


松嶋先輩は、キレイに放棄しているらしいが


そんなわけで、一年の五人の部屋を開けられる特製の鍵を持っている俺は


「入るぞ、真中」


一応、声をかけてから、1204号室に入った

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