《MUMEI》
プロジェクトの矛盾3
数分後やってきた安西は、やはりプロジェクトの矛盾に気付いていたらしく、明らかに不機嫌だった


それでも、その怒りを何とか抑えて恋人である真中を慰めていた


「大丈夫だ。女共はここには来れねー。学校で何か言われても無視しろ。俺もそうする」


安西の言葉に、真中は頷く


俺も、安西と同じ意見だった


この学園が広いおかげで、女子寮と男子寮はかなり離れている


だから、昼間我慢すれば、寮ではいつも通りの生活が送れる


それが、俺にとっても、この二人にとっても


歩にとっても、救いだった


「大丈夫だ、皐月」

「和彦」


…もう、俺は邪魔だな


盛り上がってきた二人に何も言わず、部屋を出た

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