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《MUMEI》 . わたしのまえでは、廉は（おそらく）自前の傍若無人ぶりを存分に発揮しているものの、 他のひとたちに対しては、爽やかでひと当たりの良いひとを演じているので、取り立てて目立ったトラブルはないし、 何と言っても、『超人気アイドル』という最強の肩書きがあるので、みんな（とくに女子たち）から、相当チヤホヤされている。 考えをまとめて、わたしは、ハイ、と返事をした。 「クラスにもすんなり溶け込んでますし、すっごい人気ですよ」 当たり前だけど、と付け足すと、伊達さんはホッとしたような顔をして、良かった！と笑った。 「お仕事のこともあるし、フツーの学校に入って馴染めないんじゃないかって心配してたの…ホラ、あの子、ちょっと変わってるでしょう？」 ………イヤイヤ、 『ちょっと』なんてレベルじゃないっスよ。 . 前へ |次へ |
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