《MUMEI》
鳳凰寺の相手について
寮まで送って行くと言われたが、別に一人で歩いて帰れるから、断った


あんなデカイ建物、見失うわけないし


あっさりと俺は寮に着いた


「おかえりなさい」

「ただいま…です」


何か、照れるな


門脇さんに軽く頭を下げて、エレベーターに乗る


そういえば、今日も息子には会わなかったな


エレベーターはすぐに十二階に着いた


…ん? 廊下に誰か…


「鳳凰寺?」

「高橋か」


それは、寮の玄関で別れた鳳凰寺だった


つーか、今鳳凰寺が出てきた部屋って、皐月の部屋だよな


「皐月、大丈夫なのか?」

「あぁ、だが、今は入らない方がいい」

「え…」


それって、大丈夫じゃないんじゃ…


「今、和彦とイチャついてる」

「そっか」


なら、大丈夫だな


「そう言う高橋は大丈夫だったか?」

「 … …まぁ、一応」

「結局誰の補佐になったんだ?」

「全員」

「は?」


そして、俺は鳳凰寺に、全員のお茶くみと、雑用係になった事を話した


「高橋は、女を用意されてないから楽かと思ったが

意外と大変なんだな」


鳳凰寺は、そう言って苦笑した

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫