《MUMEI》

しかし―――…



A常務「………………………。」



アンパンマンは、盟友を死に追いやってもやむを得ずとする、鋼のような意思を瞳に宿したままだった。



J社長「…アンパンマン……。」



方やジャムおじさんは、悲痛な声にいたたまれなくなったのか、辛そうな顔をしてアンパンマンの顔色を伺っていた。



ジャムおじさんは、その願いを聞き入れることが、長年苦楽を共にした友への、最後の手向けだと感じていたのだろう。



A常務「………………………。」



その促すような眼差しに、アンパンマンは目を伏せて小さく溜め息を漏らした。

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