《MUMEI》
おつかい
「では2人とも、よろしくお願いしますね」

「あいよ」

「分かった。任せてくれ」

ハズミとマミヤは笑顔のソウマに見送られ、店を出た。

そして街に出て、

「ん〜っと。やっぱり騒がしい方がオレは好きだな」

「俺は静かな方が良いんだがな」

ハズミは笑顔で背伸びをして、マミヤは憂い顔でため息をついた。

「あっ、マミヤは人ごみ苦手なんだっけ?」

「ああ…。だから早目に終わらそう」

マミヤはソウマから預かったメモを取り出し、見ながら歩き出した。

「あっ、待てよ〜」

その後を、ハズミが慌てて追いかける。


「最初はコーヒー屋か。ソウマさんはコーヒー党だったか?」

「コーヒーはヒミカとルカ、それにキシが飲むんだよ」

「ああ、なるほど。…って最近、小物屋から喫茶店に変わっているな」

「マカが何か事件起こった時、あそこで会議するからな。すっかりお茶飲み場になっちゃって」

「ソウマさんも止めないから…」

「止められないって。相手、マカだよ?」

ハズミが笑い飛ばした時、

「ぶわっくしょんっ! はっくしょいっ!」

「きゃあ! マカ、あなた女の子なのになんてクシャミをするのよぉ!」

「大丈夫ですか?」

ルナとアオイと一緒にいたマカは、大きなクシャミを2連発した。

「この悪寒は…ハズミだな。後で問いただしてやる」

「…どうやったら悪寒でウワサの張本人が分かるのよ?」

「何となくだ」

呆れ顔で質問してきたルナに、マカは大真面目に返答した。

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