《MUMEI》 「たっだいまぁ〜」 「ただいま帰りました」 「お帰り、ハズミ、マミヤ」 出迎えたのは、怒り顔のマカだった。 「わっ! マカ、早かったね」 「何だか悪寒がしてな。…お前、何か言ってただろ?」 「えっ…」 ハズミは助けを求めるべく、マミヤを見た。 しかしマミヤは呆れ顔で首を横に振るだけ。 「ごっゴメン! ちょっとウワサを…」 「どーせロクなウワサじゃないんだろうがっ!」 ゴンッ! 「いってぇええ!」 頭にゲンコツをくらったハズミは、うずくまった。 「己のバカさ加減を恨め!」 そう言ってマカはハズミから箱を取り上げ、ソウマに渡した。 「あっ、そうだ。マカに報告が…」 マミヤは例の男性のことをマカに告げた。 しかしマカは無表情でイスに座り、ミルクティ―を飲んだ。 「―ほおっておけ」 「えっ、でも…」 「やっぱな」 ハズミはやっぱりというように、肩を竦めた。 「そんなのは世の中にうじゃうじゃいるんだ。いちいち相手にしてたら、キリが無い」 「でも人に害を…」 「それもよくあることだ。―まっ、私の付近で暴れたら話は違うがな」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |