《MUMEI》

「でもさ、こうなって分かったんだけど、世の中にはモノがたくさんいるんだね」

急にハズミが笑顔で言った。

「中々知り得なかったことを知って、今日は楽しかったよ」

「そりゃ良かったな。…だがお前らにはもっと知ってもらわなければならないことがある。知識は貪欲に食らいつけ」

「分かってるよ♪ マカには恩があるしね。役に立ってみせるよ」

「…そうだな。借りは返す」

そう言った二人の目は、血の色のように赤く染まっていた。

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