《MUMEI》 プレゼントを渡すタイミング、逃しちゃったな。 「あのコ達、委員長のファンクラブの人達だよ」 受け止めてくれた女の子達が、声を潜めて教えてくれた。 「ルナちゃんと委員長が付き合いだして、おもしろくないんだよ、きっと」 「だからルナちゃん、気をつけた方がいいよ」 「うっうん、ありがと」 でもわたしにはアオイがいるしなぁ。 わたしはプレゼントを見て、ため息をついた。 ―が、女と言う生き物がどのぐらい恐ろしいモノか、わたしはすっかり忘れてしまっていた。 その後も何とかアオイに近付こうとするも、遮られる・邪魔をされる。 2人っきりに、中々なれない。 あうぅ…。コレは辛い。 なので思いきってわたしは、待ち伏せをすることにした! ウチの学校は、保健体育の授業を男女別々に行う。 これは4年生からで、まあ授業内容に男女の違いが入るからだろう。 わたし達は教室で保健の勉強、アオイ達は体育館でバスケをする。 なので授業が終わると、わたしはプレゼントを持って、体育館と校舎をつなぐ廊下で待ち伏せをすることにした。 だけど…。 「アラ、どこに行くの?」 今朝、割り込んできた女の子が先にいた。 「ええっと…。ジュースを買いに」 ここの近くには、飲み物の販売機がある。 「なら良いケド。まさかアオイくんを待ち伏せに来たわけじゃないわよね?」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |