《MUMEI》 . わたしは想像を絶する廉のワークスケジュールに、絶句した。 今日は今の時点でもう、夕方の5時を過ぎている。 このスタジオに着いたときに聞いた、廉と伊達さんの会話から、廉がそのまえから働いていたのは、なんとなく察していた。 この撮影がどのくらいで終わるのかわからないが、テーブルに置かれたフィルムの山を見ると、相当の時間を費やすだろうことは、容易に想像できた。 その上に、あろうことか、このあとも複数の仕事が残っているなんて。 ………アイツ、 ちゃんと休めてるのかな? …。 ……。 ………。 って!! なんで心配してんだ、わたし!! つい廉を心配してしまってから、ハタッと我に返り、その思いを振り払おうとブンブン首を振る。 . 前へ |次へ |
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