《MUMEI》

すると―――…



*「うん…。」



独り寝が寂しいときの、妻の甘えた声色が返ってきた。



K部長「カレーパンナは……もう寝ちゃったか…。」



*「うふ…。当たり前よ…もう夜中だもの…。」



K部長「そうか………………。」



愛娘の声を聞いて逝きたいという気持は、叶わぬ願いとなって消えた。



そうこうするうちに、アンパンマンから許された時間は1分を切った。



―――… グスン … グシッ …。



止めどなく溢れる涙を拭い、カレーパンマンは夫として最後の願いを妻に言い残す…。

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