貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》現実という名の悪夢 その1
再び意識を取り戻す迄、どれ程の時が流れたのだろう。
目の前に広がる砕けた石畳。
焼け焦げる肉の匂いと、赤黒い飛沫した血痕。正にこの世の地獄と思われた。
先ず最初に思い立ったのは
リディアとティナ、そしてマルクスさんの安否だった。
不安な心を拭いながら
必死に砕けた石畳を踏みしめ、
街だった跡を走る。
何処にも、誰も、見当たらない
煙に包まれた町並み。
ただそれから離れる。
一縷の望みを掛けて、村外れの丘の砲台へ息を切らせて辿り着いた
「誰か…いないのか…?」
祈る様に呟きながら、
洞窟と成った崖の横穴を降る。
雫が滴り、水溜まりに波紋を創る
その時だった。
何かが奥の暗がりで蠢いた。
確かめたい。
ただその強い一念だけで、
剣を構え、進んだ。
そして暗闇から突き出た刄が、喉元に当てられた。
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