《MUMEI》 「うちの弟って頭カタイだろ?ごめんね〜、でも俺と違って生真面目な分、しっかり守るとこは守ってくれるからさ、仲良くしてあげて。」 きいさんは二郎に軽いハグをして、乙矢と帰って行った。 「頼もしかったよな。」 先程の出来事を振り返る。 「そうだね、宗方さんが来てくれて良かった。」 「いや、じろーが。」 あんなに俺を想ってくれてたなんて、心強い。 「……七生にばっかり負担かけられないから。」 「一度もそんなことは考えてない。口に出してたいし毎日愛を囁いてたいだけだよ。好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ……」 耳元に囁く。 「はいはい、もういいってば。」 嬉しそうに俺に頷いた。 「ぼくもLoveだよ。」 背後から発音の良い愛が響いてきたので渋々離れる。 香りが名残惜しい。 前へ |次へ |
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