《MUMEI》
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「…私は」
レスカの碧が煌めいた
「エヴァード育成研究校から選ばれたの」
「…研究校?」
ジンがフェニックスの頭を撫でながら訊く
「うん。エヴァード能力者は少なからず居るんだよ…でもね」
レスカの表情が曇る
「私たちは、所詮モルモット《実験台》…」
「モルモット…?どういう意味だ?」
リツが肩を竦めた
「エヴァード能力者の体力、魔力、精神力、その他の能力は…」
レスカは話しながら右手を上向きに広げる
「…どんな状況、環境において生活すれば、より強力なものとなるのか」
広げた手のひらから美しい一枚の銀羽が現れる
「…私たちはその調査の為にそれぞれ違う環境で、生活させられているの。」
羽の乗った手を
リツに差し出し、微笑んだ
「………」
リツは無言で受け取る
「私は…特に辛いと言われる、最悪の場所に容れられた」
「レイフで…生き延びた」
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