《MUMEI》

「クリスマスプレゼントだ」

「えっ? あっありがとう」

「嬉しいですよ。ステキなものを、ありがとうございます」

「マカさん、器用なんですね。手編みでしょう?」

「まあな。今年は良い毛糸を買ったおかげか、上手く編めて…」

楽しそうに話すマカ達の姿を見て、ハズミはギョッとした。

「あれっ!? オレだけじゃないの?」

「そんなワケあるか!」

しょげるハズミに、マミヤとキシ、そしてアオイが慰めの言葉をかける。

怒鳴ったマカには、ルカが耳打ちをする。

「でも一番丁寧に編んだの、ハズミのよね?」

「っ!? うるっさい!」

マカは顔をしかめ、小声で叫んだ。

その顔は、少し赤かった。



―END―

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