《MUMEI》 ネオンの過去そして、夕方 ピンポーン 「あ、キセノン!」 「おはよ」 キセノンは、まずネオンの部屋を訪ねた。 「早かったのね!ちょっと待ってて」 寝起きのネオンは慌てて洗面所に向かった。 まるで、イオンだわ… その様子を、キセノンは複雑な想いで見つめていた。 初めてネオンと会った時 『見た目はイオンと似てるけど、中身は正反対』 そう、キセノンは思った。 実際、昔のネオンは無口・無表情な人間だった。 それが、変わったのは、イオンが死んだ時 交通事故で、即死だったイオン ネオンは、双子の姉がいなくなった事を受け入れられず 自ら、イオンになった。 女装し、女言葉で話し、性格もイオンのようになったネオン ネオンの両親は、当然そんなネオンに驚き ネオンに立ち直って欲しい一心で、イオンの死を認め、イオンを忘れ、元に戻るよう何度も説得した。 しかし、ネオンはそれに反発し、家出 お坊っちゃんだったネオンはすぐに行き倒れ そして、クーに拾われたのだった。 『忘れなくたっていいよ。…そんなに、大好きだったなら』 クーは、ネオンを否定しなかった。 前へ |次へ |
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