《MUMEI》
珍しい事
それは、今まで一度も無い事だった。


「クー!」

「…こんにちは、オゾン。先生も」

「久しぶりじゃな、クー」


確かに、ライトとクーは、久しぶりに会った。


しかし


クーとオゾンは、昨日会ったばかりだった。


おかしい…


社長は、確かにオゾンには甘いが、今まで続けてクーをオゾンに会わせようとはしなかった。


それに、たとえオゾンと会うとしても、それは『空気屋』の仕事を兼ねていた。


ところが


『今日はゆっくりオゾンと遊んでやってくれ。

あと、君の日常でも話してやってくれ』


待ち合わせのヘリポートに現れた社長はそう言って、クーをオゾンの部屋に送ると


すぐに、別の仕事に行ってしまった。


「ね!クー!拾った人達のお話して!」

「え!?」


何でオゾンが?


「父様がね、それが一番面白いからって!」


あぁ…


確かに、クーがアルゴンとネオンの話をした時、社長は楽しそうだった。


特にネオンとは元々知り合いだしな


ネオンは大手パソコンメーカーの社長の息子で、パーティー等で社長やオゾンと面識があった。

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