《MUMEI》

「何お前?

何様のつもり?」


短髪で金髪の奴が前へ進み出る。


「別に何様でもない。

ただ、コイツには手を出すな。」


先輩は身動ぎ1つせず、
俺の前に立っている。


まさに一触即発といった状況だ。


「は?

何言いたい訳?」


「そのままの意味だ。

コイツに俺と同じようなことはするな、絶対に。

出ないと俺が許さない。」


「はいー?」


栗色の前髪を逆立てた奴が、
大袈裟に耳に手を当てて笑う。


先輩……。


俺は相手と睨み合う倉木さんを見て、
ふと疑問に思った。


先輩、何が言いたいんや?


“俺と同じようなことはするな”


その言葉には、
どんな理由があるんや?


考えれば切りが無い。

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