《MUMEI》 . 「えっ!?なんでッ!?」 「『決めてる』って、アイツ!?」 「ウソッ!!どういうこと!?」 予想通りに喚き出すクラスの女子たち。隣にいた晃もビックリした顔をして、わたしと廉を見比べている。少し離れたところにいる由紀も。 女子たちの、ギャアギャアと耳障りな声を聞きながら、わたしは廉を半眼で睨み、傍にいる晃に聞こえないよう、小さく毒づいた。 「…なんのつもりよ?」 わざわざわたしにノートを借りる意図が読めない。 イラついたわたしに、廉はほほ笑んだまま、わたしと同じように小さな声で答える。 「…なんのつもりって、ノート貸してって言ってるだけじゃん?フツーでしょ?」 ………だから、なんでわたしなんだよッ!? . 前へ |次へ |
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