《MUMEI》 お邪魔虫. 深く息を吐き、俺は…と震える声で、言った。 「俺は、ずっと……」 由紀が、そこまで呟いたときだった。 わたしの背後から、スッとしなやかな腕がのびてきて、がっしり首をロックされる。 突然のことにビックリする間もなく、聞き覚えのある呑気な声が、流れ込んできた。 「ハイ、そこまでー」 ………えっ!?? わたしと由紀は、弾かれたように声の主を振り返った。 細身だがたくましい身体。鍛えられた腕。淡いキャラメルブラウンの髪の毛…。 わたしは目を見張り、 「…北條 廉ッ!?」 彼の名を呼んだ。 . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |