《MUMEI》
質問には適切に答えましょう
でも、悠一は僕の上から目線の物言いはまったく気にしてないようで、普通に質問に答えた。





「どこでもいいだろ。それより
 早く降りてこいよ」






……否!

質問には適切に答えず、どこでもいいだろとか言い出しやがった!!

こんにゃろ、どこでもいいわけねぇだろが!



意味の分からないことばかり言う悠一に、僕は取り敢えず'早く降りてこい'という命令に対しての返事をした。






「無理だからね。どこでもいい
 わけないし、ココから出ると
 かマジで無理だからね」

「行くとこは、お楽しみってこ
 とでいいだろ。ココから出る
 のもへーきだって!梨央は、
 心配し過ぎなんだよ」

「お前は能天気過ぎだ!!」





僕の発言の後、悠一は何やら考え込んでいる。



…え、言い過ぎた?






「ん〜………帰ろっかな」

「えぇ!?どっからそういう話に
 なんの!?」

「梨央が降りてくる気配がまっ
 たくないってとこから」

「いや、意味分かんないから」

「…あ〜、もう面倒くせぇな。
 つべこべ言わず降りてこい」





結局、その話題に戻る。

…降りる降りないって話でいつまでもめてんだろーね、僕達。



悠一、諦めろ。僕はココからは出らんないぞ。って思いを込めて、僕はまた言葉を発した。

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