《MUMEI》

ボルシチ「そう…。日本のマフィアとの利害も一致した。」



ピロシキ「…ふっ……それがヤツ等……


…バイキン組って訳か…。」



弟……ピロシキエフの解釈に、兄はニヤけた笑みで頷き返す。



ボルシチ「ヤツ等は大切なビジネス・パートナーさ…(笑)」



そんなやりとりを交わす間に、朝靄の中でぼんやりと光っていた識別灯は、ハッキリと底引き網漁船の影を現すまでに接近していた。



兄……ボルシチェンコは語りながら船のスクリューを停止させる。



ロシアの貨物船は、惰性で航行しながら、サハリン沖の洋上で日本船籍の漁船とランデブーした――…。

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