《MUMEI》
言葉の真意
.

そして、そんなことより!と話題を変える。


「なんなの、アンタ!くだらない嫌がらせしないでよ!!」


もちろん、ノートの件を言ったのだが、廉は、は?と眉をひそめる。


「嫌がらせ?」


のうのうと尋ね返す廉に、わたしは立ち上がりつつ、おうよ!と答える。


「みんなのまえで、あんなふうにターゲットにして、どういうつもりよッ!言いたいことがあるならハッキリ言えッ!!今、言えッ!!」


一息でまくし立てると、廉は眉間にシワを寄せた。

なに言ってんの?と不思議そうに尋ねてくる。


「ノートのことだったら、嫌がらせじゃねーし」


とぼけた口調に、わたしの怒りが増す。


「嫌がらせじゃなかったら、なんだっていうの!?」


わたしの叫びに、

廉は、


「簡単に言うと、『特別待遇』」


と、あっさり答えた。


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