《MUMEI》

.


…。

……。

………は??



意味がわからず、一瞬、怒りを忘れた。



−−−『特別待遇』



「……って、なに?」


気の抜けた声で尋ねると、廉は、決まってるだろ?と、爽やかに笑った。


「この俺が、お前にだけに特別に、奉仕してやる。『わたしって特別〜!』、『みんなとは違う〜!』っていう優越感を与えてやろうってね」



………はい??

優越感??



ぽかんとしているわたしをよそに、廉は話し続ける。


「そうすることで、お前は俺に夢中になるだろ?俺のこと、『ステキ!!』とか、『カッコイイ!!』って思うだろ??」


どうだ、嬉しいだろ??と、付け足す。


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