《MUMEI》
『カッコイイ』のか『カワイイ』のか
.

「そっかぁ…」


呟きながら、身体が震え出すのを感じた。

わたしの変化に廉は眉をひそめ、わたしと同じようにしゃがみ込むと、顔を覗き込む。


「どうした?オイ、具合、悪いの?」


小刻みに震えるわたしの肩にそっと手を置き、心配そうに尋ねてきた。


−−−もう、限界だった。


わたしは込み上げてくるモノを堪えきれず、

ぶはッ!と吹き出して、大笑いした。


「特別待遇って、マジウケるんだけどッ!!なんなの、それーッ!!本気で言ってんのォ!?」


バッカじゃないの!?と腹を抱えて、ゲラゲラ笑う。

いきなり笑い出したわたしに、廉は呆気に取られて、マヌケな表情を浮かべる。


.

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫