《MUMEI》

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子供みたいな態度にほほ笑ましさすら覚えて、わたしはからかうように言う。


「なにそれ、カワイクなーい」


「は??どっちだよ?」


「さあね、どっちかな」


「意味わかんねーし」


「それはお互いサマです」


言い合いながら、わたしたちはまた笑った。

ひとしきり笑ったあとで、廉はなにかを思い出したようにハッとして腕時計を見遣ると、ヤベッ!とひとりで慌て始めた。


「6時に撮影入ってたんだ!忘れてたッ!!」


その声に、わたしも自分の腕時計を見る。ちょうど午後4時を過ぎたところだった。


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