《MUMEI》 . 子供みたいな態度にほほ笑ましさすら覚えて、わたしはからかうように言う。 「なにそれ、カワイクなーい」 「は??どっちだよ?」 「さあね、どっちかな」 「意味わかんねーし」 「それはお互いサマです」 言い合いながら、わたしたちはまた笑った。 ひとしきり笑ったあとで、廉はなにかを思い出したようにハッとして腕時計を見遣ると、ヤベッ!とひとりで慌て始めた。 「6時に撮影入ってたんだ!忘れてたッ!!」 その声に、わたしも自分の腕時計を見る。ちょうど午後4時を過ぎたところだった。 . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |