《MUMEI》
入学式の朝2
ガチャッ


「おはよーせー君今日もかっこいいね!そのうざそうな眼差したまらないよ!あと昨日も思ったけど制服似合ってるね」

「…おはよう…ゴザイマス。それでは」

「やだな、同じ学校しかも同じ補佐でお隣さんなのになんでそんなに他人行儀なの?さ、一緒に行こう!」


「ウザイ」


そして腕を絡めるな


「スススステキ」

「っ!」


ハアハア言うな!


「いいから離れ…」

「誠から、は、離れろ、松嶋!」


…ん? この声は


「…タイガー、邪魔しないでよ」


微妙に離れた距離に、虎之介先輩はいた


変態が苦手な虎之介先輩は、ちょっと震えてて


…ちょっと可愛い


この緊急時に、不謹慎な事を考えてしまった


だって可愛いし


「誠は俺と登校する事になったんだよ」

「は?」

「何それ」


変態の力が弱まったので、さりげなく腕を振りほどき周りを確認すると


確かに、一緒に行くはずだった連中の姿は見えなかった


つーか、今廊下にいるのは俺・変態・虎之介先輩の三人だけだった


ゼッテー逃げたな、他の連中

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