《MUMEI》 「おー、いただいてます。」 風呂上がりのマロージャーにケーキを見せる。 「人麿さんありがとうございます。」 「Thank you.」 二郎達も俺に続いた。 「……よく入るな。」 素直じゃない。 「甘いものは別腹だし。」 くどくないから全然入る。 「女子のようだな。」 マロージャーが切り分けられたケーキを見つめた。 「飲む?だーりじん?」 小指を立ててカップを持ってみる? 「ダージリン。」 すかさず律斗が訂正してくる。 「……驚いた、息ぴったりじゃないか。」 しかし、マロージャーの顔は呆れている。 「ふふ、七生はすぐ仲良しになれるんで。」 二郎は誇らしげだ。 「仲良くないもん……」 律斗は不服なのか。 「白戸が完璧だっただけに律斗がギャップに苦しむと思っていたが。」 「あれ、マロージャー心配してくれたんだ、ありがとう!」 もっと嫌がられているかと思った。 「まろ……?」 やべ、つい頭の中の愛称を言ってた。 「まねーじやあー、な?」 ハッキリ口の形を見せて発音しとく。 前へ |次へ |
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