《MUMEI》

「君、ちょっと!」

マロージャーに呼び止められた。


「なんすか。」


「まさか一緒に入るのか?」

なんだよ、悪いのか。


「そうです。仲間に加わりたいすか?」


「遠慮するよ。二人、いつもこうやってその、入浴してるのかい?」

なんだよ、そのあからさまな嫌悪は。


「……まあ、たまには一人でも。最近は三人で。」


「さんにん?!」

何を驚くか。


「Yes,」

律斗がいつの間にか後ろで待機していた。

最近はずっと三人で入っている。


「君が分からなくなってきたよ……。」

まじまじとマロージャーが覗いてきた。


「俺達、それなりに成り立ってんすよ。」

いびつだけど家族なんだ。

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