《MUMEI》 . 男は、マジで言ってんのにー、とぼやき、廉の制服に触り、ニヤニヤしながら続ける。 「今日の撮り、そのまま出たら?」 「バカ言うな。こんなんで出られるかよ」 「いいじゃん、【レン】の制服姿。ファンが萌えるぜ、きっと」 「ふざけんな!てか、触んな!!」 ブレザーをつまんでいる男の手を、廉は怒鳴りながら思い切り振り払う。 男は廉をからかうのが楽しいのか、声をあげて笑うと、ところでさ〜、と話題を変えた。 「あの子、ダレ?」 ずっとあそこにいるけど、とドアのところにいるわたしを指さす。 ………バレてたのか。 バツが悪いわたしは、強張る口元で無理やり笑み作った。 . 前へ |次へ |
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