《MUMEI》 「じろーせなかー。」 「はーい。」 二郎の力だと弱いときもあるけれど、痒いとこを聞いてくれるのでちょうどいい。 「さっき七生が怒られてたよ。」 律斗、余計なことを! 「え!」 「違う違う、二郎と風呂入るって言ったら怪しまれただけだし。」 「……そうだね、俺も最初は……。」 最初はなんだよう。 「ジローのぼせた?」 律斗が心配している。 ふーん、二郎でもやましいこと考えるんだ。 嬉しいじゃないか。 お互い見慣れた躯でもあるのだから、隠すことなんて無い。 そりゃ、たまにムラッとはするさ男の子だもん。 でも、二郎は隠してる方がエロい……そうだなこの間の学ランとか。 「………………………………………………………………………………………………………便所。」 シャワーを頭から被ってトイレに駆け込んだ。 前へ |次へ |
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