《MUMEI》

「な〜んでお前はそんな元気なわけ?」



「何でって…
逆にお前らはそんなローテンションなのよ?」



「ん〜、
やっぱ疲れもこの時期になると溜まってくるんだよ。」



「眠気もな。」



「あ〜?
そんなん授業中寝ろよ。」



「寝てるわッ!!
それでも眠いもんは眠いんだよ!!」



「ふ〜ん。
お前らも俺みたいに枕使って寝れば?」



「…」
「…」



「枕?」
「枕?」



「そそ。


もう睡眠効果3倍!!


万全な状態で部活できるってもんよ!!」



「…ふ〜ん。」























部室には既にユキヒロたちが着替え始めていた。



「おぅ。早いな。」



「ま〜な。
クロさんたち来る前に準備しとくぞ。」



「あ、


今日体育館早いんだっけ。


すぐ準備するわ。」



























部員たちの疲労はとっくにピークを過ぎていた。


それでもなお努力を続けるのは、


やはり彼らが優勝を目指していたから。


弱音を吐きたい気持ちになることも幾度となくあったが、


部室に入ったその瞬間から、


彼らが弱音を吐くことはなくなっていた。

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