《MUMEI》
飛来するモーター音と…
            :
            :



いつしか朝靄は晴れていた…。



バイキンマン達は、ロシアの貨物船の甲板で、取引の品物の検品を終えようとしていた。





その時ふと―――…



ボルシチェンコは眉間にシワを寄せ、辺りを見渡した。



彼は、何事かに神経を尖らせるように耳を澄ませ、穏やかな海面と空に目を凝らしている。



ボルシチ「おい…。あの音はなんだ?」



その問いかけに、ピロシキエフも作業の手を休めた。



ピロシキ「ん…?


…なんだ……?


…何も聞こえないぞ…。」

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