《MUMEI》 お邪魔虫、再び. ぼんやりと【シュン】と見つめ合っていたわたしに、 不機嫌そうな廉の声が飛んできた。 「いつまで手ェ繋いでんだよッ!」 言うなり彼は、わたしと【シュン】の繋がった手を思い切り振り払う。 一瞬にして温もりが消えたので、魔法が解けたようにわたしはハッと我に返った。 廉はわたしと【シュン】の間に割り込むと、ギロリと自分のリーダーを睨んだ。 「頭ワリィんだから、おとなしく台本読んどけ!タラシッ!!」 なぜかかなりお怒りの様子で、食ってかかる廉に、【シュン】はわざとらしくのけぞり、おー怖ッ!とおどけた。 「ずいぶん必死じゃん。珍しいね、廉が女の子絡みでつっかかるの」 ニヤニヤしながら【シュン】が言うと、廉は、うるせー!と怒鳴った。 . 前へ |次へ |
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