《MUMEI》

まるで生き物の様に
口内を掻き回す昌也
の舌が、歯列を這い
唾液を貪り舌を絡ま
せる。


『これが、ディープ
キスね?覚えた?』

唇を離して、僕の耳
元に囁く昌也。


『はっん…なっんで
こんな…する…の?
昌っ…也っっ?』

息も絶え絶えに、聞
けば……


『何で?』

頬を両手で包まれて
哀しげな瞳で僕を見
る。


『判らないの、和樹
?』

その言葉に頷けば…
意味深に笑い、再び
深く激しく唇を奪わ
れて……


『じゃあ和樹が、ち
ゃんと判る迄……』


『??』


『教えてあげるね?』


……END……

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