《MUMEI》

―――… ブウウーゥン …!



小型飛行機は、洋上にピタリと横付けされている貨物船と漁船に向かって、まっすぐに近づいてくる…。



だんだんと大きくなってくる機体をよく見ると、左側のドアが開いていた。



そして、そこから何者かが身を乗り出し、なにか長い筒状のような物体を構えているのが分かった。




ドキン「あれは誰?……アナタ達の仲間?」



ピロシキ「まさか。…此所へ来るのは極秘中の極秘だ。


万が一にも情報が漏れることは無いさ。」



ボルシチ「…アンタ達を追って来たんじゃないのか…?」



バイ菌「それこそあり得ねぇよ…。」



100%の信頼関係を築けていない日露のマフィア同士は、招かざる来客の正体を巡って腹の探りあいに興じていた。

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