《MUMEI》 スタート5「どう思う、ミンク」 「どうとは?」 「あいつさ」 「真面目な子だと思いましたよ。きちんと履歴書を持って、人事部に来たんです。前職が興味深かったんで、私が個人面接を行いましたの」 「何が目的なのかな」 「守りたいって言ってたじゃないですか。若様との出会いも聞きましたよ。公園で少し話しをしたと」 「そう。だっておかしくないか。それだけで、守りたいだなんて」 「そうでしょうか。私には真っすぐ表向きにしか見えませんわ」 「えぇ、何で」 「若様は難しく考えすぎなんじゃありません?私からは言えませんわ。そういうことってあるでしょう。ウェルカに直接お尋ねくださいな」 「敵かもしれないのに?」 「まずは信じてみることですわね。答えは意外とすぐ見つかるかもしれませんわよ」 オープンで思い切りよいぶって雇ってみたものの、疑問ばかりが浮かぶリアシッラ。 ミンクは涼しい顔をしていた。 前へ |次へ |
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