《MUMEI》

『成る程、対(つい)
成る物は互いに引き
合うが常と言う訳だ
な。』


『はい、左右の眼は
引き合います故に』

カラスが頷く。


『だがな、優鬼の目
を持つ生まれたての
半鬼は、力を欲する
妖魔達の格好の餌食
となるぞ?生きて儂
等に逢える事やら?
どうする、カラス』


『私が、守護者と為
りて、妖魔達から守
ります。そして無事
に主様の元へお連れ
致します。』


『ほう、お前が?』

金色青龍王鬼は、暫
く何かを考え込んで
いる様だった。


『主様?』

カラスは、不安げに
声を掛けた。


『フッ面白い、なぁ
カラスよ!儂が、そ
の生まれ変わりの右
目の中に住むと言う
のはどうだ?良い案
だとは思わぬか?』


『主様!?』

カラスは、思わぬ展
開に話が転がりそう
になり焦った。

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