《MUMEI》

『儂は、この何百年
の間、優鬼の体内に
封印されておった。
安曇の為と大人しく
しておったが…その
安曇も今は亡く、そ
の安曇が生まれ変わ
るのならば、儂は自
分で守りたいのだ。
なあ、カラスよ、儂
の我儘を聞いてはく
れぬか?』


金色青龍王鬼の思わ
ぬ言葉に、カラスは
暫く返事が出来なか
った。


しかし、冷静に考え
て見れば、カラスが
守護するより遥かに
金色青龍王鬼の守る
力の方が強力で安心
出来るモノだった。


だが…優鬼はどうな
る?力の源の金色青
龍王鬼の抜けた身体
は、妖魔の餌食にな
りはしないだろうか



『優鬼ならば、大丈
夫だ、カラスよ。』

金色青龍王鬼は、カ
ラスの考えを読んだ
様に告げた。

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