《MUMEI》 . 同じクラスの朝倉 剛史(アサクラ ツヨシ)に告って付き合うこと、およそ3ヶ月。 「鼎!」 名前を呼ばれ、わたしは顔をあげた。 放課後−−−。 騒がしい教室の中、いつの間にか剛史は、自分のかばんを肩にかけて、わたしの机の前に立っていた。 「帰るぞ」 素っ気なく、わたしを誘う彼。 それは、いつものこと。 わたしは、うん、と頷き、剛史と並んで教室を出た。 ****** 「生物のレポート、提出期限もーすぐだね?」 「うん…」 「もう書いた??わたし、まだ終わってないんだ〜」 「俺もまだ…」 「そっか…」 「………」 「………」 度々、わたしたちの間に流れる沈黙。 これも、いつものこと。 . 前へ |次へ |
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