《MUMEI》 . あーぁ。 終わっちゃった、わたしの恋。 初めての彼氏、初めてのキス、 初めてのエッチとか、 ホント、『初めて』づくしで、 わたし、舞い上がってたのかな?? 周り、見えなくなってたのかな?? わたしだけ、『すっごい幸せ』って、勝手に思って、 でも、剛史は、全然、わたしのことなんか、そんなふうに考えてなくて、 やっぱり、それって、 寂しいね………。 キィ…キィ…と、ブランコの鎖の軋みに合わせて、 わたしの胸が、ギリギリと締め付けられる。 胸の奥から、瞳の方に、ふぅっと熱いものが込み上げてきて、 堪えきれず、また泣いた。 . 前へ |次へ |
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